ゴジの発言
「企画」「脚本」のジャンルについて

<質問>
ところで、脚本、企画のジャンルなどの希望って、GOJIはお持ちなんですか???

<ゴジさんのこたえ>
こういう疑問・質問は出るだろうと思っていました。
もちろん、私には私の「好み・傾向」があるには違いないのですが、まずはその事は
無視して、まったく自由に発想してみて下さい。
きっと、そのほうが面白い「出会い」になれると思います。
昔、ディレクターズカンパニーで「監督指定の脚本公募」(応募者が、九人の監督の
誰に映画化して欲しいかを指定する)をやっていたのですが、その時も指定した監督
の「好み・傾向」を決め込みすぎた脚本は、概して不評でした。
相米は「なんで俺にはガキの話ばっか来るんだ?」とぼやき、根岸は「俺はメロドラ
マの監督と思われてるのか?」と悩み、かく言うゴジは「俺にはセコイ反権力犯罪者
の話ばかりだ」と愚痴っていました。
監督の「好み・傾向」に合わせてやろうと考えずに、むしろ異質かも知れないモノを
ぶっつけて「掛け算」にしてやろう・・・という発想のほうが、元気が出るし、面白
いモノが多かったように思います。
私などは『親殺し』と『原爆作り』しか映画が無いのだから、「予断と偏見」を持た
れるのも仕方ないのですが、逆に言えば、だからこそ「未開拓の荒野」も広いはずな
のです。
それと、映画をあまり「ジャンル分け」して考える事には、私は反対です。
「悪しき半端なプロ」のように、「ヤクザ映画かメロドラマか」みたいなルーティン
な発想に陥らないためにも、映画を「群」ではなく「個」で考えてみてください。
ともあれ、応募者の皆さんの、自由でオリジナルな発想に期待しています。

(2000/02/09)