DVDで観ました。とても楽しく観ました。
観てつくつ`く思ったことですが、物づくりという作業は信じられないほどの
苦しみを伴うのだなと今回も痛感しました。一週間に必ず映画を観るぼくですが
この「太陽を盗んだ男」のような過去に前例のない題材で前人未到の領域に踏み
こんだ長谷川監督の「生みの苦しみ」は、ぼくには想像できません。
しかしおおいに勇気が出てきた作品でもありました。というのも、ぼく自身も
物を作っている人間だからです。
以前ぼくは講談社の週刊モーニングという雑誌で連載されていた「ナニワ金融道」
の作者 青木雄二先生のもとでアシスタントをしていた経験があり、2,3年前に
精神科の病院で看護士の見習いをしていた経験をもとに今回まんが家デビューを
考えている者なのです。
とりあえず32ペイジの短編ができたのはいいのですが、こういう題材は日本では
タブーに近いのでなかなか出版にこぎつけられずにいて四苦八苦している状況
です。リサ−チのために他の精神病院や精神病患者やその家族に接触を試みて
いるのですが警戒されて、思うようにいきません。(よく考えてみたらあたり
前のことなんですけどね。)ぼくとしては「カッコーの巣の上で」を超える作品
を作りたいだけなんですけど・・・しかし長谷川監督の作品をみて、「苦しんで
いるのはぼくだけじゃない。」とやみくもに勇気がわいてきました。(笑)
長谷川先生、あまり頑張りすぎないでくださいね。先生が精一杯やっていらっ
しゃるのは、先生の作品を見れば誰でもわかることですから。
お体にお気をつけて
楠山英輔
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