- 投稿日 2001年9月28日(金)22時35分28秒
『青春の殺人者』を熱く語れ!
Y:今日、二人に集まってもろうたとは他でもなかとばってんさ。
N:なんね?
K:はよ言わんね。
Y:いや、まー『青春の殺人者』について熱う語ろうって思うてさ。
K:あ、そげんこと。
Y:とりあえず、ビールば飮もうで。
K:いや、缶チューハイにすっけん。
N:おいはウーロン茶で良かばい。
3:かんぱーい。
K:なんちゅーたって親殺しの映画やけんねー、むつかしかばい。
Y:あいは、親父が先って言うとは何か意味のあっとかね?
N:そいはあるさ。ゴジの映画ばい。
K:お袋ば独占する為に親父ば殺したディオゲネスのごたる。
Y:そいば言うならディオニソスやろ?ディオゲネスは樽の中の哲人ばい。
N:よー知っとんねー。
K:ちょっと待て、ディオニソスはバッカスやろ?うそばっかす。
Y:わいたー、池田晶子センセにがらるっばい。
N:結局だいや?
Y:あー。オルフェウスやったかな?自信なかばい。
N:そいで、「殺す」っちゅー行為は「乗り越える・凌駕する」って読み替えて良
かとかね?
K:まあ、支配され続くっことに絶えられんごとなったっちゅー事たいね。
N:そしたらお袋の方は?
Y:あいは最初殺す積りはなかったっちゃなかとかな?
K:「二人でひっそり生きていこうで」とか言いよんもんね、最初は。
Y:そいが、だんだんお袋の心の壊れて行くっちゃんねー。
N:息子としようとすっけんね。
K:あー、そう言えばあそこで映像の一瞬止まるね。
Y:あいは、1層目から2層目に入るとこやろ?
N:何ば言いよっとや?DVDはまだ出とらんぞ。
K:いや、DVDの出るとば見越して作ったとかも知れんぞ。あそこで切り替わる
ごとして。
Y:さすがゴジ。<んなわきゃない
N:はいはい、良かね?あの後、先に殺そうとしたのはお袋の方やもんね。
K:ああ、そうやったね。
N:ダンナの殺されて、自我に危機の迫ったばってんが、何とか息子に男ば見るこ
とで立ち
直ろうとしたとさ。ばってん息子にそいば拒否されて逆ギレした。女とつるん
どるって思わ
れたとも大きかね。
K:そいぎんた、お袋殺しは、ある意味正当防衛になるとかね?
Y:うん、殺す積りはなかったと思うばい。そいけんお袋の死んだ後、「はい
っ!」って言うて
後ろに飛び退いて我に帰るもんね。悪夢から覚めたと思ったら悪夢の始まった
ってね。
N:そいからしばらく斉木順はウロウロしだすね。
Y:両親ば殺してしもたけんが、もう昔の自分には戻れん。桎梏はあっても甘酸っ
ぱかった
あの頃。
N:自分って?
Y:葬式と一緒たい。あれだって故人の関係者の集まって、それぞれ自我の再構築
ばする。
自我っちゃ結局「関係」やけんね。
K:そりゃ岸田秀の受け売りじゃなかとや?
Y:しーっ、黙っとったらだいも気付かんさ。
N:そいで、何で自殺しようとするっちゃろか?
K:失くしたもんの痛みに耐えられんごとなったっちゃなかと?
Y:ばってん何で店ば燃やすっちゃろかね?
K:店は父権の象徴やもんね。
N:でも最後は助かるね。
K:そりゃ生き残らんば、映画として出口のなかたい?
Y:出口って?
K:・・・
N:生、かね。当てがわれたもんじゃなか、自分自身のゼロからのスタート。
Y:そいばってん、トラックの着いたら、その後どがんすっとかね?
K:いろいろ大変やろ。
N:仕事も探さんばしね。
Y:案外、更生してお巡りさんとかになったりしてね。
K:いやあ、そいはなかばい。
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