- 投稿日 2004年7月2日(金)11時35分34秒
- 年齢 20〜30才代
- 住所 神奈川
長年、水谷豊が大好きなのですが、初期の代表作と言われているこの映画
を昨日やっと観ることができました(ケーブルテレビでやっていた)。
やはりこの映画、見どころは前半ですね。特に、シーツにくるまれかえさ
れて床にころがった母=市原悦子が、なおも包丁をシーツのなかからブッス
ブッスと突き立てるシーン。
「うわ〜、こえ〜!」と、思わず画面の前で叫んでしまいました。でも恐い
と同時になんだかちょっとおかしい。ホラーってなぜかギャグに通じるとこ
ろがあるみたい。絵的にね。また、そうなる手前のシーンでの市原悦子の妙
な開放感というか中年女特有の厚かましさがあったからかもしれないけど。
しかし、息絶え絶えになりながらも「大学出て、、、大学院出て、、お嫁
さんもらって、、、」などとつぶやき続けるシーンなど、娘しか生まなかっ
た母は驚きの目で見ていました。やはり母は息子に恋愛感情を絶対に持って
いるものなんですね。息子=水谷豊も、父を殺しても腰砕けにはならなかっ
たのに、母を殺したときは一瞬腰が立たなかった。普段はアホなババアだと
か思っていてもイザとなると違いますね。このあたりに嫁姑争いの根本があ
るのか?
ほかにも、全共闘のマネごとをしていて大学に行きそびれ、親にカネを出
してもらってスナックを開くなど、ディテールこそ違いますがその境遇って
今の若者と共通しているところがあるなーなどと思い、そんなところも面白
かったです。
どうでもいいけど、けいこ=原田美枝子が家を出て水谷豊についていく
シーンがありましたが、水谷は「板がかかっているだけなの」という粗末な
吊り橋の板を外して放り投げてしまいますね。あれだけ粗末な橋が住宅街に
あるっていうことは、ひょっとしてけいこの家は「川向こう」系なのでしょ
うか……?
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