誰でも日記過去ログ
107〜120


[120] ウィークエンド・ラブ 第105回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/10/16(Sun) 17:53  

 9月12日〜10月16日

 見た映画。

いま、会いにゆきます (2004)東宝
NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE (2004)東宝
笑の大学 (2004)東宝
隠し剣 鬼の爪 (2004)松竹
g@me. (2003)東宝
解夏 (2003)東宝
スウィングガールズ (2004)東宝
デビルマン (2004)東映
おかあさん (1952)新東宝
細雪 (1983)東宝
誰にでも秘密がある (2004)韓国
乱れる (1964)東宝
乱れ雲 (1967)東宝
男はつらいよ 寅次郎忘れな草 (1973)松竹
男はつらいよ 私の寅さん (1973)松竹
仁義なき戦い 完結篇 (1974)東映
仁義なき戦い 代理戦争 (1973)東映
シンデレラマン (2005)アメリカ
シン・シティ (2005)アメリカ
仁義なき戦い 頂上作戦 (1974) 東映
新仁義なき戦い (1974)東映
新仁義なき戦い 組長の首 (1975)東映
男はつらいよ 寅次郎恋やつれ (1974)松竹
三十三間堂通し矢物語 (1945)東宝
暗殺の森 (1970) イタリア/フランス/西ドイツ
ファイティング×ガール (2004)アメリカ 劇場未公開
SHINOBI (2005)松竹
ヴァン・ヘルシング (2004)アメリカ
驟雨 (1956)東宝
女の座 (1962)東宝
晩菊 (1954)東宝
妻として女として (1961)東宝
山の音 (1954)東宝
夫婦 (1953)東宝
妻 (1953)東宝
めし (1951)東宝



[119] ウィークエンド・ラブ 第104回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/09/11(Sun) 23:25  

 7月19日〜9月11日

 見た映画。

ゴッド・ディーバ (2004) フランス
暗黒街の顔役 (1959) 東宝
木更津キャッツアイ 日本シリーズ (2003) アスミック・エース
MIND GAME マインド・ゲーム (2004) アスミック・エース
機関車先生 (2004) 日本ヘラルド映画
コールド マウンテン (2003) アメリカ
ミシェル・ヴァイヨン (2003) フランス
リクルート (2003) アメリカ
ゴシカ (2003) アメリカ
息子のまなざし (2002) ベルギー/フランス
シェイド (2003) アメリカ
恋するミュージック・マン♪ (2003) アメリカ 未公開
デスペラード (1995) アメリカ
着信アリ (2004) 東宝
プレイタイム (1967) フランス
クイック・ガン (1963) アメリカ
天国の本屋〜恋火 (2004) 松竹
ディボース・ショウ (2003) アメリカ
波 (1952) 松竹
火星のわが家 MARS SWEET HOME (2000) 日本
H story (2001) 東京テアトル
ギター弾きの恋 (1999アメリカ
ふたり (1991) 松竹
ブラザーフッド (2004) 韓国
地下水道 (1956) ポーランド
家族 (1970) 松竹
ランダム・ハーツ (1999) アメリカ
恋 (1971)イギリス
鞄を持った女 (1961)イタリア
男はつらいよ (1969)松竹
続・男はつらいよ (1969)松竹
キル・ビル Vol.2 (2004)アメリカ
トロイ (2004)アメリカ
ある日どこかで (1980)アメリカ
茶の味 (2003)クロックワークス=レントラックジャパン
ウォルター少年と、夏の休日 (2003)アメリカ
NO FUTURE A SEX PISTOLS FILM (2000)イギリス
ペイチェック 消された記憶 (2003)アメリカ
男はつらいよ 奮闘篇 (1971)松竹
男はつらいよ 純情篇 (1971)
蛇イチゴ (2003)ザナドゥー
仁義なき戦い (1973)東映
仁義なき戦い 広島死闘篇 (1973)東映
男はつらいよ 柴又慕情 (1972)松竹
ローレライ (2005)東宝
ステップフォード・ワイフ (2004)アメリカ
2046 (2004)香港
レディ・ジョーカー (2004)東映
イン・ザ・カット (2003)アメリカ
エクソシスト ビギニング (2004)アメリカ



[117] ウィークエンド・ラブ 第103回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/07/18(Mon) 23:56  

 7月11日〜7月18日

 見た映画。

インテルビスタ (1987) イタリア

パッション (2004) アメリカ/イタリア

埋もれ木 (2005) ファントム・フィルム

 毎週のように行っている大型ショッピング・センターの中にあるワーナーマイカルシネマズで上映された。
 こんなシネコンで上映されるタイプの作品ではないのだが、この「埋もれ木」は映画は私の住む市を撮影の拠点とし、市民がボランティアとして関わった映画なのだ。
 その市民ボランティア団体は「『埋もれ木』を支援する会」として映画完成後も地域上映の活動をし、こんな風にワーナーマイカルシネマズで上映されることになったようだ。
 撮影中も市の広報には、よくこの映画の撮影のこと、エキストラ募集のこととかが掲載されていて、映画好きとしては撮影現場を見たいとは思ってはいたが、結局行けずじまいで終わってしまっていた。
 17日の午後5時からは小栗監督の舞台挨拶もあるとかでその回の鑑賞にした。
 ショッピングセンター内のホールでは、小栗監督や映画のこと、撮影風景、エキストラとして参加した子どもたちから        監督への手紙がパネルで、映画で使われた張りぼての鯨や赤い馬等と共に展示された。
 そんなわけでここの映画館では始めて経験するほぼ満席状態での鑑賞だった。
 おそらく映画のエキストラとして関わったであろう子どもたちや、「映画館で映画を見るのは30年振りだ」とか言っている老人たちが目立っていた。
 こういう観客を前にして、間違いなく大衆娯楽映画を作るはずのない小栗はどんな挨拶をするのだろうと注目した。
 「戦いがあってどっちが勝った、どっちが負けたとか言うのではなく」「母親から『もっとわかりやすい映画を作れ』と言われる」とかクスクスと笑いたくなるような話から始まったが、最後は物語というより“お風呂に入った”ような感覚とか微妙な表現できっちりと自らの芸術作品を気概を持って語っていた。
 また、舞台挨拶用の設備は考えられていないようでスポットライトもない薄暗い中での挨拶も後から考えると夜のシーンの多いこの映画にあっていたようだ。
 掲示板の方のせっきゃんさんの書き込みを読むと前日には東京でも舞台挨拶をしたようで、撮影に関わったとはいえ、こんな地方への上映にも律儀にやってくる小栗監督はやっぱり真面目な人なのだろう。
 内容的には「燃えよドラゴン」のブルース・リーのセリフではないが「考えるな!感じるんだ!」(「フライ、ダディ、フライ」でもパロってた!)が一番正しい見方なのかもしれない。
 とは言っても「意味という病」に犯されたこちらとしてはやはり“言葉”で考えてしまう。
 小栗は“物語る”ということから“嘘”を排除することに葛藤しつづけてきているように思える。
 有体に言ってしまえばドラマドラマしていることにうんざりしているのだ。
 「何が表現に値するのか」という命題を抱えてしまって芸術肌の監督としては、とても誠実に作品を作りつづけている。
 失敗すると前作「眠る男」のように観客のこちらまで「眠る男」になる退屈なものになってしまう。
 しかし、この「埋もれ木」は「眠る男」のように退屈ではない。
 幻想的なイメージにドキドキさせられるシーンもある。
 特にトラックに描かれた鯨を、工藤栄一ごとく濡れた道の水に映ったものを捕らえた映像は素晴らしい。
 それでもしかしだ。
 私はやっぱり「泥の河」が好きだ。
 貧乏と不幸な環境にいる子供の話は特に好きなのだが、やっぱりドラマや物語が好きなのだ。
 やっぱりドラマに酔いたいのだ。
 物語に打ちのめされたいのだ。
 多くの映画を見すぎてしまい、ほとんどの筋が既知認識化されていて、多少のことでは驚きも感動もしなくなった所謂“すれっからし”ではある。
 それでも見ている自分のことも忘れてのめり込むのはドラマだと思うのだ。
 忘我の状態にさせられてしまうのは物語だと思うのだ。
 「埋もれ木」の上映後には、拍手がおこった。
 盛大ではなく躊躇も含まれているように思えたが、とにかく映画館で映画終了後に拍手を聞いたのは沖縄で「タワーリング・インフェルノ」を見たとき以来だ。

修羅雪姫 (1973) 東宝

修羅雪姫 怨み恋歌 (1974) 東宝



[116] ウィークエンド・ラブ 第102回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/07/10(Sun) 23:21  

 5月16日〜7月10日

 見た映画。

ヤンヤン 夏の想い出 (2000)台湾/日本
殴られる男 (1956)アメリカ
バスケットボール・ダイアリーズ (1995)アメリカ
最高にしあわせ (1967)アメリカ
MUSA −武士− (2001) 韓国/中国
花咲ける騎士道 (2003) フランス
女はみんな生きている (2001) フランス
エレファント (2003) アメリカ

ミリオンダラー・ベイビー (2004)アメリカ
 他人事として、見れなかった。
 特にラスト・ファイトの事故以降は見ているのが辛くて仕方なかった。
 「ミスティック・リバー」も辛い映画だったが、これはもう「他人事ではない」だけによけいに辛い。
 育ちの悪い奴は、そういう中でも生き抜いて来たという証を求める。
 ヒラリー・スワンクにとってそれがボクシングだったはずだ。
 それが自分の痛みに重なる。
 客の残した肉を包み持って帰り、ひとりぼっちの部屋で食うところから涙腺が壊れてしまった。
 スワンクの境遇に泣き、イーストウッドの
 ヒラリー・スワンクにしてそうだったのだからましてやイーストウッドの立場に自分を投影させずに見ることはできない。
 自分が彼の立場に置かれたらどうするだろう・・・答えの見つけられない問いが呪縛のようにからみつく。
 世界チャンピオンを生んだ中部の名門ボクシングジムもひとりの植物人間を抱えていることを以前に会長から聞いたことがある。
 試合ではなくスパーリング中での事故で、表ざたにはなっていないがそれ故にそこのジムは大変らしい。
 それを聞いて私は会長に「そういう事故にだけがあいたくない」と言った。
 会長は私に「しかし、人一人ぐらい死なんと世界チャンピオンは無理かもしれんに」と言った。
 ボクシングとはそういう世界なのかもしれない。
 世界チャンピオンを生むとはそういうことも意味するのかもしれない。
 映画が終わった後は泣きすぎて頭が痛いくらいだった。
 そんな経験は始めてした。
 「見なければよかった」とも思った。
 しかしこの悲劇は私よりもずっとピュアな人間たちだったが故の起こりえたものだと思おうと思う。
 私はヒラリー・スワンク同様ぶっ壊れた家庭環境の中で育ってきた人間だが、イーストウッドのように自分が築いた家庭を壊してしまってはいない。
 そうなってもおかしくないのだろうが、ピュアなイーストウッドよりは少しばかりそつなく立ち回って何とか形だけは保てている。
 そうだ、確かに彼女や彼よりは小ずるく生きて来た人間なのだ。
 そんな人間にこんな悲劇は起こらない・・・・・・そう思わないとやりきれない。
 それにしても「ミスティック・リバー」といいこの「ミリオンダラー・ベイビー」といい、かつては西部劇のガンマンやはみだし刑事として痛快で爽快なアクションを見せてくれていたイーストウッドは、老いて宗教的と言っていいのかわからないが、あまりにも深いところで生きることの意義を問い始めたように思えてしかたない。
 イーストウッドの大ファンではあるが、若い頃のように「死」について真剣に考えることがほとんどなくなって、ただ日々の生活に追われて生きているこちとらとしてはもはや最近のイーストウッドは手に負えない。
 しかしこの「ミリオンダラー・ベイビー」はあまりに自分に近い境遇や立場を描いた作品として、良くも悪くも引きずってしまいそうだ。

ダーク・スティール (2002)アメリカ 劇場未公開
ムーンライト・マイル (2002)アメリカ
マッチスティック・メン (2003)アメリカ
オー・ブラザー! (2000)アメリカ
スモーク (1995)アメリカ/日本
ルル・オン・ザ・ブリッジ (1998)アメリカ
スリーパーズ (1996)アメリカ
ロンリーマン (1956)アメリカ
ジャスト・マリッジ (2003)アメリカ
悲しき口笛 (1949)
世にも怪奇な物語 (1967) フランス/イタリア
ホーンテッドマンション (2003) アメリカ
クイーン・スパイダー (2003) アメリカ TV
SABU さぶ (2002)キネマ旬報社
月のひつじ (2000) オーストラリア
ヴェラクルス (1954) アメリカ
真説 タイガーマスク (2004) オリジナルビデオ
パピヨン (1973) フランス
LOVERS (2004) 中国
芽ばえ (1957) イタリア
ブロンコ・ビリー (1980) アメリカ
許されざる者 (1992) アメリカ
トエンティマン・ブラザーズ (2002) オーストラリア
ロード・トゥ・ヘル (2002) アメリカ 劇場未公開
子猫をお願い (2001) 韓国
海猿 ウミザル (2004) 東宝
スリーピー・ホロウ (1999) アメリカ
ウェディング・シンガー (1998) アメリカ
バーバー吉野 (2003) ユーロスペース
スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 (2005) アメリカ
列車に乗った男 (2002) フランス/ドイツ/イギリス/スイス
carmen.カルメン (2003) スペイン/イギリス/イタリア
レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード (2003) メキシコ/アメリカ
ボイス・オブ・ムーン (1990) イタリア
キューティ・ブロンド/ハッピーMAX (2003) アメリカ

フライ,ダディ,フライ (2005) 東映
 かつて「わらの犬」を見た後に「闘わなきゃダメだ」と思ったように、「燃えよドラゴン」を見て「強くなりたい」と思ったように、久々に映画見て「走りたい」と思った。
 実際、見た翌日の10日の日曜に何年ぶりかで走った。
 暴行された娘の復讐のために高校生の娘を持つような年齢のおっさんがトレーニングするシーンが抜群にいい。
 さらに決闘シーンもいい。
 学校のキーコキーコと音を出して回っている風車や、風に舞う土ぼこりはもうセルジオ・レオーネだ。
 「灰とダイヤモンド」の孤独なテロリスト、マチェックに心情をダブらせながら決闘に向かうおっさん堤真一にもドキドキしたが、ぶったまげたのは岡田准一の「鷹の舞!!!」。
 ワイヤーアクションじゃなくてこんなのやってしまうのか!
 「花とアリス」のオーディションでのバレエシーンに匹敵する名シーンだ。
 やっぱり、映画には動く人間の肉体が良く似合うのだ。
 とにかく岡田准一が素敵だ。
 今度は岡田准一演じるパク・スンシンを主役にしたドラマも見てみたいものだ。
 ついでに言ってしまえばもし「あしたのジョー」を映画化するのなら矢吹ジョーは岡田准一でやらせてみたいものだ。
 ゴジよ!
 成島出の2作目監督作品は抜群に面白いぜ。



[112] 哀しきイーストウッド映画 投稿者:サンダーロード 投稿日:2005/07/01(Fri) 02:14  

クリント・イーストウッド監督の『ミリオンダラー・ベイビー』を見る。

以下、ネタバレしまくりです。

冒頭の試合のシーンで黒人の頬のキズにサム・ライミ並みにクローズアップしていくという、イーストウッドらしからぬ事をしていてしかもあまり効果的でなかったためちょっと心配になったのだが、心配が的中して最後までイマイチな感じが抜けなかった。

イーストウッドの映画の好きな点は抑制が効いている事なのに、今回は抑制から外れた点がいくつかあった。

モーガン・フリーマンのモノローグで全編が覆われているという点が、ラストのある箇所の伏線にはなっているけども、あとはそれほど効果を上げているとは思えないし、あのラストの受けがあるならモノローグの内容ももっと適したものにすべきだったのではないか(イーストウッドの娘にイーストウッドのことを知らせるのは分かるが、なぜジムの頭の弱い練習生の話をしたのか、まるで分からない)。
この作品のモノローグは物語のダイジェストを見ているような印象を強め、こちらに訴えかけるエモーションをそこない、何か「型」に無理矢理はめ込もうとしているようなぎこちなさを感じる。
かつモノローグを入れるタイミング、テンポがどうにも悪い。
編集した人の腕に問題があるのではないだろうか。

そして『ストレイト・ストーリー』に似た実に感傷的な音楽。見ていてどうしても邪魔な気がしてならなかった。
感傷へいざなおう、いざなおうとしている感じがして、この作品にはそぐわないと思った。
北野武の映画における久石譲ほど邪魔だとは言わないが、もっとフラットな音楽、もっと存在感の薄い音楽の方が映画に合ったと思う。
音楽が主張しすぎなのだ。

しかしこの物語はどうなのだろう?
どうにも真実味を感じない。
イーストウッドらしいマゾヒスティックさを際立たせた作品だとは思うけども、何だかあまりに無理矢理にそういう状況へ追い込んでいるような気がして・・・。
ヒラリー・スワンクの家族も、設定は非常に面白いんだけどもかなりステレオタイプの悪役になっていたのが残念。
ステレオタイプな作品では語れないものを描こうとしているのに、その物語を成立させるためにステレオタイプな人物や偶発性の事故を持ち込むのはどうかと思うのだ。
それゆえ真実味が感じられない。
重苦しい出来事とその悲劇性に「作り物感」を感じてしまう。

それと・・・
事故によって首から下が動かなくなってしまったヒラリー・スワンクの願いを聞き入れ、イーストウッドはヒラリーの呼吸器を外し、死にいたらしめる。
ただこのとき、 呼吸器を外し、それから注射器で眠らせる。
これって明らかにおかしいぞ?
本当だったらクスリで眠らせてから呼吸器を外すべきでしょう。
だって呼吸器さきに外したら、注射器でクスリ打つまで苦しくて仕方ないじゃん。
外してから注射打つまで、ビン取り出してそこに注射器突っ込んでクスリを吸い上げて・・・けっこう間があったよ。
ヒラリー・スワンクは呼吸器外されて苦しそうにしてる芝居、ちゃんとしてるし・・・。
ヒラリー・スワンクは「あれオカシイな・・・」て思ったかも。
誰か現場で異を唱える人はいなかったのか?
大事なシーンが台無しだったぞ。

何だかけなしてばかりいるので良かった点をふたつ。

ひとつはイーストウッドの芝居、とくに神父の隣で鼻水垂らして泣くところ。
イーストウッドがあんなに弱々しく涙する芝居なんて、初めて見た。
だからこそというのもあるかもしれないが、その泣き姿は猛烈に真実味を帯びていた。
状況には真実味をいまひとつ感じていなかったのに、イーストウッドの泣き姿ひとつで涙腺がやや緩んでしまった。
あの芝居は本当にスゴイ。
悲しみのあまりどうにかなってしまいそうな気持ちを必死に抑えている、けれどもどうにも押さえきれずに溢れてくるものがある、そういう芝居だ。
全開でなく、しかも抑えようとしていて、それなのに泣いてしまうというところが本当に素晴らしい。
全開でおいおい泣かれたところで、共感するのはなかなか難しいし、そんな芝居は程度の低い芝居だと思う。
この芝居を見るだけでもこの映画を見る価値はある。

それと、ラストカット!
ラストカットは本当に素晴らしい。
かつてヒラリー・スワンクと訪れた店で、おそらくあのときに食べてベタ褒めしていたレモンパイを食ってると思われるイーストウッドらしき後姿が、夜の店の外から曇った窓ガラス越しに見える。
ワンカット。
店の中にカメラは入らないし、イーストウッドにガッツリ寄ることもない。
ただ店の外観から窓へゆっくりとトラックアップするだけ。
イーストウッドの顔は全く見えない。
かろうじてイーストウッドなのかな、と思わせる後姿が見えたところで、エンドクレジットが始まる。
非常に抑制の効いた、これぞ映画だ、というカットだ。

しかしやはり中身は残念。
脚本と編集に問題がある。
そういえば予告で使われていた、
 イーストウッド「俺はどうすればいいんだ」
 フリーマン「だが彼女はリングで輝いていた」
というやりとりが無かったように思うが、予告で字幕を勝手に付けたのか、本編で使われなかった映像だったのか、ちょっと気になる。

ちょっと、
ちょっと残念な映画。
そういう意味で哀しい気分になった。


[111] ウィークエンド・ラブ 第101回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/05/15(Sun) 23:20  

 5月6日〜5月15日

 見た映画。

クイール (2003)松竹

リアリズムの宿 (2003)ビターズ・エンド

白いカラス (2003)アメリカ

シービスケット (2003)アメリカ

クジラの島の少女 (2002)ニュージーランド/ドイツ

21グラム (2003)アメリカ

けんかえれじい (1966)日活

ロッカーズ ROCKERS (2003)ギャガ・コミュニケーションズ

エッジ・オブ・アメリカ (2003)アメリカ

みなさん、さようなら (2003)カナダ/フランス

セイ・エニシング (1989)アメリカ



[110] ウィークエンド・ラブ 第100回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/05/05(Thu) 23:04  

 4月11日〜5月5日

 見た映画。

モンテ・ウォルシュ (1970) アメリカ

スウェプト・アウェイ (2002)アメリカ

クリムゾン・リバー (2000) フランス

クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち (2004)フランス

ララミーから来た男 (1955)アメリカ

ティアーズ・オブ・ザ・サン (2003)アメリカ

花とアリス (2004)東宝

薔薇の名前 (1986) フランス/イタリア/西ドイツ

幌馬車 (1923)アメリカ

月夜の宝石 (1958) フランス/アメリカ

屋根 (1956)イタリア

パルプ・フィクション (1994)アメリカ

大江戸の侠児 (1960)

コール (2002) アメリカ

ラブ・アクチュアリー (2003)イギリス/アメリカ

トラフィック (2000) アメリカ

郡上一揆 (2000) 「郡上一揆」製作委員会

愛の奴隷 (1994)アメリカ/アルゼンチン/スペイン

野獣の青春 (1963)日活

豚と軍艦 (1961)日活

きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー (2002)アメリカ

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ (2001)アメリカ

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ (1998)イギリス

APPLESEED アップルシード (2004)東宝

どこまでもいこう (1999)ユーロスペース=映画美学校

深呼吸の必要 (2004)日本ヘラルド映画=松竹



[109] ウィークエンド・ラブ 第99回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/04/10(Sun) 22:23  

 4月4日〜4月10日

 見た映画。

シモーヌ (2002) アメリカ

男と男の生きる街 (1962) 日活

シルミド/SILMIDO (2003) 韓国

昼下りの決斗 (1962) アメリカ

父よ (2001) フランス

プロフェッショナル (1966) アメリカ

エルダー兄弟 (1965)アメリカ

ジョニー・イングリッシュ (2003) イギリス

25時 (2002) アメリカ


[108] ウィークエンド・ラブ 第98回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/04/04(Mon) 00:01  

 3月27日〜4月3日

 見た映画。

スピード (1994) アメリカ

ドラえもん のび太のワンニャン時空伝 (2004) 東宝

殺しのテクニック (1966) イタリア

きょうのできごと a day on the planet (2003) コムストック

OK牧場の決斗 (1957) アメリカ

アビエイター (2004) アメリカ

タイムライン (2003) アメリカ



[107] ウィークエンド・ラブ 第97回 投稿者:ラスタマン 投稿日:2005/03/28(Mon) 00:03  

 3月22日〜3月27日

 22日、課の退職者の送別会を榊原温泉で宿泊して行う。

 25日、開幕日の「愛・地球博」に仕事を休んで愚妻と一緒に行く。
 雪がちらつく真冬のような寒さの中でヘトヘトになるまで歩く。
 人出が少なかったので、予想以上にパビリオンを回ることができた。
 「三井・東芝館」「トヨタグループ館」「グローバル・コモン1の半分ほど」「「夢みる山」「ワンダーサーカス電力館」「三菱未来館」「地球市民村」「ロボットステーション」「長久手日本館」「大地の塔」を見た。
 他にも劇団四季の「ライオン・キング」のハイライトを目前で見ることができた。
 オタクであり、映画ファンでもある私としては、万博はロボットと映像の実験室なのだ。
 「トヨタグループ館」の二足歩行、楽器を演奏するロボットもよかったが、何より「ロボットステーション」にあった女性アンドロイド型のロボットに驚いた。
 テレビ等で案内用の女性ロボットとして紹介されていたものだ。
 「ロボットステーション」にあったそれは、立ち居でありキャンペーンギャルの衣装で司会進行の手伝いとかをしていたのだが、瞬きとか指の動きとかがかなり自然で、思わず「21世紀のダッチワイフだ」と言ってしまい愚妻の顰蹙をかってしまった。
 顔の造形を竜人やらボーメやら榎木やら宮川やらにやらせたら凄いことになってしまうと思うのだが・・・。
 映像の方は、「三菱未来館」「長久手日本館」にあった全方位映像に驚いた。
 特に「日本館」の方など見ているこちらは動いていないのだが、映像につられてこちらも揺れてしまった。
 そういう経験は、劇場で「ブリット」のサンフランシスコの坂道でのカーチェイスシーンを見た時やら初めてプレイステーションで「リッジレーサー」をやった時にあった。
 映像の可能性はまだまだありそうだ。
 マンモスやらサツキとメイの家は次回以降の楽しみとしたい。
 
 見た映画。

スター・ウォーズ (1977) アメリカ

八月のクリスマス (1998) 韓国

股旅 三人やくざ(1965) 東映

暗黒街 (1927) アメリカ

正義だ!味方だ!全員集合!! (1975)松竹

続男の紋章 (1963) 日活

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